前回のあらすじ
『介護保険などの介護制度を使用して長く自宅で過ごすために』を基本的な部分を説明しました。『訪問介護』『デイサービス』『ショートステイ』などを使用することで自宅でも介護を受けることが出来るというものでした。
今回は、介護を受ける方『要介護者』ではなく、介護をする方『介助者』に注目して、いかに長く自宅で過ごすことが出来るかを解説していきたいと思います。
介助者の負担を軽減させ長く自宅で過ごすためには
自宅で生活していく上で介助者と協力もしくは手助けがなければ、要介護者が元気であっても長く自宅で過ごすことは難しくなります。
理由としては、
①身体の老化
②認知症の進行
③近隣トラブル
などがあります。
ほかにも色々な理由で自宅ではなく施設に入らなければならないことになる可能性があります。
その可能性を低くするには、要介護者(本人)だけでは無理です。
誰か助けてくれる人、介助者(家族・親族)のちからがあってはじめて長く自宅で過ごすことが出来るのです。
しかし、介助者に頼りきになり負担が大きくなるのも問題です。
介助者にもその方の人生があり、家族があります。両親や兄弟、親戚であったとしても介助者の人生を壊す権利はありませんし、当たり前のように頼るのも間違っていると思います。
もちろん、介助者も介護してあげたい助けてあげたいという気持ちは大いにあると思いますけれども、無理をして負担ばかりを背負っていくと、介護鬱になったりストレス過多による虐待や自殺などに発展しかねません。
助けてあげたいと思い行っていたことで、自分や家族などを苦しめてしまっては本末転倒だと思いますので、『適度に息抜きをする』『他者の力を借りる』『適度な距離感を保つ』などを行い要介護者がより長く自宅で過ごせるようにしていけたら幸せだと思います。
では、どうすればいいか解説していきますね。
介護が始まれば、1年365日24時間気を張っていなければいけないと思われる方がたくさんいますが、そんなことをしていてはすぐにばててしまい気が滅入ってきます。
先ほども書いたように、介助者にも人生があり、生活があるのです。その生活の一部に介護があると考えなければ、すぐに介護が中心の生活になってしまいます。そうなってしまったら後はズルズルと引きずられいつの間にか介護疲れによる鬱であったり、色々な後悔に苛まれてしまいます。
そうならないためにも、適度に息抜きをして他者がの力を借り、適度に距離を保つことが必要です。
方法としては、『デイサービスを利用する』『ショートステイを利用する』『変わってもらえる方がいるなら一時的に交代する』などの方法があります。
これらの方法を使い、一定期間距離を置きましょう。最初は心配になると思いますが、お互いのためと思い行ってください。
この際だから、行きたかった場所へ旅行なんていいかもしれませんし、お友達と買い物やちょっと高級なランチに言ってもいいかもしれませんね。
しっかりリフレッシュして介護をしてもらえれば、長く自宅で過ごすことが可能になります。
長く自宅で過ごすためには、要介護者と介助者の関係をしっかりと保ちお互いに努力し合う必要があると思います。
そのためには、
1、身体機能の低下を防ぎ長く維持すること
2、介護保険など介護制度をしっかり使うこと
3、介助者の負担を減らすこと
の三つの事を考え、行動してもらいたと思いいます。
介護施設を考えだすタイミング
では、長く自宅で過ごすために色々行ってきたけれども、そろそろ自宅では看れないかもしれない、施設のことも視野に入れていかなければならないと感じ始めるタイミングがあります。
タイミングには、一般的に4パターンがあります。
①認知症の進行
②介助者に問題が発生した
③要介護者の身体機能の低下
④要介護者本人から希望するケース
です。
大体この4パターンに当てはまると思います。
もちろん例外はあると思いますが、大体当てはまります。
では解説していきますね。
①の認知所の進行は、初期の認知症であれば自宅で一緒に過ごすことが出来ますが、認知症が進むにつれて自宅で住むのは難しくなります。
理由として、認知症が進行すれば、物忘れという症状だけでなく生活していく上で色々なトラブルを引きを越してしまいます。はじめはご近所さんも仕方がないと笑って許してくれる可能性があると思いますが、時間が経つにつれ我慢も限界に達してしまいます。そうなると、孤立してしまい誰も助けてくれなくなります。助けなく過ごすことは困難です。孤立してしまえばその場所では住めなくなっていきますし多くの方に迷惑をかけてしまい施設に入ることを考えだすパターン
(認知症については後日詳しく解説します)
②の介助者に問題が発生した場合も、自宅では住めなくなるパターンの一つです。
例えば、介助者が娘さんだった場合、旦那の転勤などで遠方へ引っ越すことになり介護できなくなってしまったり、介助者が病気になりかいごできなくなったり、子供が思春期になり介護どころではなくなるかもしれません。など、色々なことが人生には起きますその節目に自宅ではなく施設で安心して過ごしてほしいと考えるもの必然なのかと思います。
③の要介護者の身体機能の低下ですが、この『長く自宅で過ごすため』シリーズで冒頭に書かせてもらったように、いかに要介護者の身体機能を維持し続けるかがカギになると言ってきましたので、身体機能が低下すれば施設へ入って安全に過ごすことが望ましくなります。
例としては、寝たっきりや歩行困難、摂食障害、排泄障害などなど色々な機能低下があります。自宅で看ることは可能ではありますが、あまりにも負担が大きくなってしまいます。そして、後悔ににつながります。なぜなら、プロではないので必ず失敗します。失敗して、要介護者の体を傷つけてしまいます。そうすると、『自分じゃなければでこんなことには』という後悔をします。
訪問介護・訪問看護を利用していても毎日、適時に来てくれるわけではありません。訪問が来てくれない日や時間は家族などの介助者が行分ければいけません。
後悔をしたまま施設に入れてしまうと、さらに自分が看れなかったからという後悔するでしょう。
そうならないためにも、身体機能が低下してきたなと感じたら施設のことも考え始める必要があります。
④の要介護者本人が希望するパターンでは、要介護者がしっかり自立している間からご自身で住みたい場所、余生を過ごす場所を探していることがあります。
これは、要介護者が家族に迷惑をかけたくないとの思いがあるのと、最後の場所は自分で決めたいという思いなどがあります。
このパターンは要介護者がしっかりとしていて自分のことを俯瞰的に見れていることが多く稀です。
通常は上の3パターンが普通です。しかし、現在、そしてこれからの未来はこういう方々ていくと思います。そのため、介助者も施設側もしっかりと勉強する必要があるともいます。でないと、要介護者が一番知識があって介助者や施設側が知らなかった、わからないでは恥ずかしいですからね。
ということで次回からは、『介護施設の選び方』を書いていきますのでよろしくお願いします。